研修・イベント
鹿児島、奄美大島、石垣島視察

もうすっかり暖かくなってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。ついこの間まで寒い日でしたが、桜の花見の季節になりましたね。
以前、弊社のブログで何件か視察旅行の報告をさせて頂きましたが、今回も弊社社員が3月6日~9日の間、鹿児島、奄美大島、石垣島へ行ってきたので、そちらの報告をしたいと思います。
毎回、現地の熱帯植物や造園の庭を見に行く等、仕事の内容に沿った視察旅行に行くのですが、今回は趣向が少し違います。会社からの指示は「体験してきなさい」でした。日頃単調になりがちな感情が、この短期間でたくさん動かされました。皆様には現地で見聞きした事の一端を、紹介していきたいと思います。
鹿児島視察
3月6日(金)まず鹿児島に着きました。霧島市福山町にある坂元醸造の坂元のくろず「壺畑」の蔵元では、江戸時代から続く壺づくりで黒酢の製法を守られています。屋外にはたくさんの黒酢が入った壺が置かれていて圧巻でした。
酢の原料は蒸し米、米麹、地下水の3つのみで、仕込みから1~3年間、日当たりの良い外に置いて熟成させて作られるそうです。黒酢を使ったスイーツを食べました。


続いて鹿児島市内の町並みを散策。西郷隆盛像から鶴丸城跡、私学校跡、西郷隆盛終焉の地まで歩きました。鹿児島と言えば黒豚ということで、市内の天文館にある「熊襲亭」という薩摩料理の店でコースメニューを堪能しました。黒豚のしゃぶしゃぶやキビナゴの刺身、薩摩揚げ、酒すし等が特においしかったです。日頃味わえない味覚で感動しました。


翌日7日の朝は日本一の大楠があるといわれている、鹿児島県蒲生町にある蒲生八幡神社へ行きました。樹齢1500年、高さ30m、幹回り34m。根元に8畳の部屋程の空間があるという大楠は圧巻でした。

奄美大島視察
3月7日(土)は午後から奄美大島へ。至る所でヒカゲヘゴ、クワズイモ、ゲットウ、ソテツ、ブーゲンビリアが道端に生えていました。鹿児島とはまた違った環境となり、本州とは明らかに違う植生で南国にいることを実感しました。
昼食には奄美大島名物の「鶏飯」を頂きました。約400年前、奄美群島が薩摩藩の実質的な領地となった頃から薩摩の役人をもてなしたことに始まり、以来「殿様料理」として親しまれてきたそうです。
まずご飯を器に半分ほど入れて、具をのせて鶏のだしをかけて食べるお茶漬け風の料理です。

昼食を頂いた後、植物園に行きました。ヒカゲへゴやバナナの木、クロトン等が高さ10m程の大きさで植わっていて、間近に植生をみることができました。
ここでは日本一大きい蝶、オオゴマダラチョウをたくさん飼育していて、まったく人を警戒せずに何十匹もの蝶が飛び回っていました。こんな光景を見るのは初めての体験でしたので、とても感動しました。

マングローブパーク
奄美大島に行ってどうしても見たかった所は、マングローブの樹木群でした。70万㎡という国内第2位のマングローブ林の広さを誇り、海水と淡水が交わる汽水域にカヌーを使って林の奥の方までいけるということで、その体験ができる「黒潮の森 マングローブパーク」に行きました。オヒルギ、メヒルギの林を奥深くまでカヌーで分け入り、マングローブの特徴でもある様々な形の呼吸根を間近に見ることができました。


大島紬染色体験
3月8日(日)の午前中は、奄美大島の特産品である「大島紬」の染色体験ができるという、「奄美大島紬村」というところに行きました。大島紬はシャリンバイを染料にして、泥土に含まれている鉄塩類の媒染によって独特の渋みのある黒色に染色されることが特徴です。
大島紬は明治時代後期から産業として確立され、サトウキビとともに奄美の主幹産業となったそうです。昔は各家庭で至る所で泥染めをおこなっていて、はじめは何をしているのかわからなかったそうです。案内してくれた方に聞くと、今では観光用にやっているところがほとんどのようです。
私はエコバックを泥染め体験をしました。染める前に模様をつける所を紐やゴムで縛ることで染液がつかず模様になります。約1時間30分ほどで完成しました。本当の製品にするためには、80回ものシャリンバイ染めと5回の泥土浸けをこなしてようやく染めの工程が完了するようです。

石垣島視察
その日の午後から、石垣島に移動しました。ネイティブデリという石垣牛のお店で夕食を取りました。とっても美味しかったです。石垣島に行って石垣牛を食べるならおススメです。ここのマスターはドイツ人で、若いころに日本に来て与論島、大阪にもいたことがあるという方で、日本人の奥様をもらって石垣島でお店を営んでいます。とても気さくなお方で色々話しかけて下さいました。

竹富島
最終日、3月9日(月)は石垣島から船で約10分のところにある、竹富島に行きました。沖縄の昔ながらの文化や赤瓦屋根の町並みが残り、風情のある景観でした。島民の人たちが集落の景観保護に取り組んでいるそうです。強風から家を守るため1m程のサンゴの石垣に囲まれ、周囲には防風林としてフクギが植えられていました。
白い漆喰で固められた赤瓦屋根は、1棟あたり約1500万円の費用がかかるそうです。町内を水牛車に乗って観光しました。歩きよりもゆっくりのスピードで、案内の方の解説を聞きながら回りました。三線と呼ばれる沖縄独特の弦楽器で島唄を歌ってくれ、のんびりとした景観とマッチして、ゆったりした気持ちになりました。

水牛車で赤瓦屋根の街並みを観光した後、徒歩で島内を散策しました。普段使っている観葉植物が、ここでは路地で大木になって生えていました。スケールの大きさを実感できました。


最後にカイジ浜に出て海を散策。ちょうど天気も晴れてきて、美しい海を堪能できました。さすがに日本屈指の透明度を誇る海です。東京では決して見られない海です。

仕事ばかりしていると、どうしても生活が単調になりがちです。仕事もプライベートも充実させることで、生きる糧にしたいものです。
社員S