植物
みどりを観る・ソメイヨシノの早咲きに挑戦1
寒暖の差が激しい中、暖かい日も多くなってきましたね。
樹木医である野沢園社員が業務中や外出先で見かけたもの、気になったものを観察したり集めたり調べてみたりする「みどりを観る」シリーズ。
今回は冬に剪定した「ソメイヨシノの枝の花を早咲きさせてみる」です。
20年近く前に植栽したソメイヨシノが当初よりかなり大きくなってきたこともあり、建物に支障する枝を中心に1月26日剪定を行いました。
桜の仲間は幹枝に腐朽が入りやすいため、頻繁な剪定はお勧めできませんが、剪定を行う場合は桜の休眠期である12月~2月頃に行うことが望ましいです。
いつもは処分してしまう切り枝ですが、せっかくなので一部の切り枝を持ち帰り開花させてみようと思います。
▼まずは剪定してきた枝を会社に持ち帰り、すぐに1時間ほど水に浸します。
▼次に水を入れた2つの器に分けて、枝を挿します。
▼温度による開花の違いを観察する目的もかねて、一つは就業時間中暖房が効いている室内へ置きます(室温は22℃程度)。
▼もう一つは建物内ですが空調の効いていない廊下の片隅に置きます。建物外ほどではないですが、日中もそれほど暖かくはありません。
いずれも日照条件は厳密には観測していませんが、それぞれ直射日光は当たらない明るい屋内環境です。
▼観察を始めてから25日目となる2月21日。室内のソメイヨシノの枝と廊下のソメイヨシノの枝を比べてみると室内の枝の芽はかなり膨らんでいます。
これはもしかしたら2月中、日本で最も早いソメイヨシノの開花が期待できそうです。
▼一方廊下のソメイヨシノの枝は、外にあるソメイヨシノに比べると芽が膨らんでいるようですが、室内の枝の芽に比べるとまだまだのようです。
▼そして2月24日(29日目)。室内のソメイヨシノの芽は芽が割れていよいよ花が見えてきました。あと数日で開花しそうです。
▼一方廊下に置いた枝の芽はあまり変化が見られません。ここ数日寒い日が続いたことがあると思われます。
今回はここまでです。この結果については3月中旬ごろにご報告します。お楽しみに🌸