植物
みどりを観るシリーズ・どんぐりを観察してみました
日中も過ごしやすくなり、秋らしくなってきましたね。
今回は樹木医である社員が、業務中や外出先で気になったみどり(植物)を観察し調べてみる【みどりを観る】というテーマに沿って、「どんぐり」にフォーカスしてみました。
「どんぐり」はスダジイやコナラなどブナ科の果実のうち、果皮が固く熟しても外皮が裂けず、下方が殻斗(かくと)というどんぐりの蓋みたいな形のものに包まれるものの総称です。
東京近郊の公園などでは、スダジイ、マテバシイ、コナラ、クヌギ、シラカシ、アラカシ等のどんぐりを見ることが出来ます。
ちなみに「栗」もどんぐりの仲間ですが、全体が「いが」に覆われているため「どんぐり」とは言いません。
この時期に公園や現場を訪れると、どんぐりがいっぱい落ちています。
せっかくなのでどんぐりを拾い集めてみました。
左からマテバシイ、スダジイ、コナラ、シラカシ、クヌギです。
こう見ると「コナラ(小楢)」のどんぐりは、小さいという字が使われていますがそれ程小さいわけでもありませんね。
それに対し「スダジイ」や「シラカシ」のどんぐりは結構小ぶりです。一口に「どんぐり」と言っても色々な形があるのがわかります。
次に中身を観てみます。
左からマテバシイ、スダジイ、コナラ、シラカシ、クヌギです。
残念ながらスダジイは傷みがはいっており、コナラもゾウムシに食べられた痕跡がありました。マテバシイとシラカシは堅果の内側に渋皮(果皮)があり、その内側に種子があるのが分かります。
縄文時代どんぐりは立派な食糧であり、いまでも長野県をはじめ「どんぐり餅」などを食べることができるところがあります。
ではどのどんぐりが美味しいのでしょうか?
ということで次回、「どんぐりを食べてみる」で検証してみます!