植物
月下美人を食べてみた!

まだまだ寒い日が続きますが少しずつ日が長くなり、春の訪れが近づいてきていますね。 今回は野沢園敷地内にある「月下美人」という植物について、ご紹介いたします!
まずは基本データを見ていきましょう。
ゲッカビジン(学名:Epiphyllum oxypetalum)

科名属名 | サボテン科クジャクサボテン属 |
原産地 | 南アメリカ |
花期 | 4~6月頃 |
樹高 | 5~6m(地植えの場合) |
花の大きさ | 12~13cm |
多肉植物のため、葉が年中緑のままという常緑性です。属名の通りサボテンの仲間ですが、葉や茎には棘がありません。20時頃から開花するため、花が満開になるのは深夜ごろになり、咲いた姿を見る事はなかなか難しい植物です。
月下美人が食べられる?!
ある日、弊社社員に「月下美人の花が食用である」ということを聞きました。どのような味がするのか気になったので、咲き終わった月下美人の花を調理して食べてみることにしました!
ここでは、月下美人の調理法や私の食べ方などをご紹介いたします。
1.開花後に花を収穫
花柄(細長い部分)と花が繋がった状態で摘み取ります。

紙ナプキンで複数の花をまとめたら、ブーケのようになりました!

2.花を水で洗い、部位ごとに分解する
花、がく、花柄に分けた後に、おしべとめしべを除去します。
▼月下美人のおしべとめしべ除去前

▼月下美人のおしべとめしべ除去後

3.花柄を輪切りにし、部位ごとに茹でる
このとき花びらはうっすら透明になるまで、がくと花柄は少しぬめりが出るまで、部位ごとに茹で加減を調整します。
▼花びらを茹でる様子

▼がくと花柄を茹でる様子

3.完成!
どちらも茹で終わったら流水で少ししめて、軽く水気を切ります。お皿に盛り付けたら完成です!

食べ方ですが、インターネットで調べてみると酢醤油が一般的のようです。 私はさっぱりした風味で食べてみたかったので、青じそドレッシングをかけて食べました。
食感は花柄が一番食べ応えがあり、オクラのようなとろみがありました。花びらやがくは、シャキシャキしていて歯触りが良かったです。無味でくせが無いので、どんな味付けにしても美味しく食べられると思いました。
私たちが知らないだけで、他にもまだまだ食用にできる植物はあると思います。皆さんも興味がありましたら、ぜひ調べて食べる事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
※以前「どんぐりを食べてみる」という野沢園スタッフblogも掲載しました。よければご覧ください!
ちなみに弊社の敷地内では、熱帯果樹等もいくつか栽培しています。
今後、それらの植物についてもご紹介できればいいなと思っています。お楽しみに!
【参考文献】
金田洋一郎 (株)山と渓谷社『ヤマケイポケットガイド⑫ 窓辺の花』(2000)p.172ゲッカビジン
クリストファー・ブリッケル、塚本洋太郎 (株)同朋舎『新・花と植物百科』(2001)
p.555 E.oxypetalum(オクシペタルム)月下美人